Japanese
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今月の主題 胃・十二指腸内視鏡拡大観察の基本と最新知見
序説
拡大内視鏡で鑑別してほしい胃・十二指腸の上皮性粘膜内病変
Introduction
九嶋 亮治
1
Ryoji Kushima
1
1滋賀医科大学臨床検査医学講座(附属病院病理診断科)
キーワード:
拡大内視鏡
,
胃・十二指腸
,
粘膜内病変
,
胃型・腸型
,
腺腫・腺癌
Keyword:
拡大内視鏡
,
胃・十二指腸
,
粘膜内病変
,
胃型・腸型
,
腺腫・腺癌
pp.165-170
発行日 2019年2月25日
Published Date 2019/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403201575
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はじめに
日本消化管学会,日本消化器内視鏡学会,日本胃癌学会3学会合同の診断体系である早期胃癌診断の単純化アルゴリズム(magnifying endoscopy simple diagnostic algorithm for early gastric cancer ; MESDA-G)によれば,早期胃癌疑いの病変について“DL(demarcation line)の有無”と“IMVP(irregular microvascular pattern)and/or IMSP(irregular microsurface pattern)の有無”の組み合わせで診断がなされる1)(Fig.1).病理医は小さな生検組織内で“細胞異型and/or構造異型の有無”のみならず“領域性/フロントの有無”を重視して腫瘍性病変とその良悪性を診断してきた.一方,“浸潤の有無”が本邦以外の消化管病理では重要視されている(Fig.2).
本稿では拡大内視鏡検査で観察してほしい胃・十二指腸の上皮性粘膜内病変を,表面性状に注目し,上皮系統別かつアトラス的に提示することで序説としたい.
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