増刊号 図説「胃と腸」所見用語集2017
分類
ABC分類(ABC classification)
井上 和彦
1,2
1淳風会健康管理センター
2淳風会旭ヶ丘病院
キーワード:
胃癌リスク層別化検査
,
ABCD分類
Keyword:
胃癌リスク層別化検査
,
ABCD分類
pp.730
発行日 2017年5月24日
Published Date 2017/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403201062
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定義
胃癌発生にH. pylori感染は必要条件と位置付けられ,それに伴う胃粘膜の炎症や萎縮が強く関与していることは明らかとなっている.簡便な血液検査である血清H. pylori抗体でH. pylori感染を,血清ペプシノゲン(PG)法で胃粘膜萎縮を判断し,その組み合わせで胃癌リスク層別化を行う方法をABC分類という1).
血清H. pylori抗体(−)PG法(−)をA群,血清H. pylori抗体(+)PG法(−)をB群,血清H. pylori抗体(+)PG法(+)をC群,血清H. pylori抗体(−)PG法(+)をD群として開始したが,D群の占める割合は非常に低く,PG法(+)を一括してC群として扱うことが多い.そして,胃癌罹患リスクに関するメタアナリシスでABCD 4群分類では有意差は示されず,ABC 3群分類で各群間の有意差を認めたと報告されている2).
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