増刊号 図説「胃と腸」所見用語集2017
画像所見〔胃〕
クッションサイン(cushion sign)
細谷 和也
1
,
小野 裕之
1
1静岡県立静岡がんセンター内視鏡科
キーワード:
pillow sign
,
tenting sign
,
naked fat sign
Keyword:
pillow sign
,
tenting sign
,
naked fat sign
pp.594
発行日 2017年5月24日
Published Date 2017/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403200944
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定義
粘膜下腫瘍(submucosal tumor ; SMT)は“粘膜よりも下方に存在する壁内病変により粘膜が挙上されて生じた隆起”である1).鑑別にあたり,まず通常観察で部位や腫瘍径,個数,色調,表面性状を観察する.続いて鉗子で押した際の変形・可動性により粘膜内病変の硬さを類推する.脂肪腫のような軟らかい病変であれば,鉗子で圧迫した際に,表面が下降し,圧迫を解除すると速やかに元の形態に戻る.これを“cushion sign”(Fig. 1,2)あるいは“pillow sign”という2).また,空気量や蠕動など外力による変形(squeeze sign)や,粘膜を生検鉗子で把持し,引っ張り上げた際にテントを張ったような形態(tenting sign)がみられれば,同様に軟らかな病変が予想される.
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