増刊号 図説「胃と腸」所見用語集2017
解剖・組織
小腸の解剖用語(anatomical terminology of small intestine)
江頭 由太郎
1
1大阪医科大学病理学教室
キーワード:
小腸の病理組織学的用語
Keyword:
小腸の病理組織学的用語
pp.535-537
発行日 2017年5月24日
Published Date 2017/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403200891
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小腸の解剖1)2)
1.小腸の全体
消化管の胃幽門輪の肛門側から始まり,回盲弁(Bauhin弁)の口側に終わる部分が小腸である.その全長は,5〜7m,平均で約6mとされている.小腸は口側より十二指腸,空腸,回腸の3部位に分けられる.十二指腸と空腸の明瞭な境界は組織学的には存在しないが,解剖学的には十二指腸空腸曲(Treitz靱帯付着部)より口側を十二指腸,肛門側を空腸とされる.空腸と回腸の明瞭な境界は解剖学的にも組織学的にも存在しないが,慣習的には十二指腸を除いた小腸の口側40%を空腸,肛門側60%が回腸とされる.
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