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編集後記
小野 裕之
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1静岡県立静岡がんセンター内視鏡科
pp.381
発行日 2017年3月25日
Published Date 2017/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403200864
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本号は表在型食道胃接合部癌,そのうちでも特に腺癌を中心に特集されている.これまで,外科的切除例においては,食道外科にコンサルトした場合と胃外科にコンサルトした場合で切除術式が異なる例がみられることがあった.また,内視鏡的切除においては,例えばSM1 ; 400μmであったとき,Barrett食道癌とした場合と胃癌とした場合で片や非治癒切除,片や適応拡大治癒切除となってしまい,かつBarrett食道癌かどうかの診断が難しいという問題があった.
これらの問題を解決するために近年いくつかの多施設後ろ向き研究が行われ,食道および胃癌治療ガイドラインにおいてもある程度の根拠をもって食道胃接合部癌に対応するようになってきている.今回の特集号はいくつかのエビデンスが出てきて,取り扱いが統一されつつある今,臨床医家,病理医に参照していただくべき一冊として企画された.
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