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増刊号 早期消化管癌の深達度診断 2015
序説
消化管癌の通常内視鏡観察による深達度診断
Introduction
八尾 恒良
1
Tsuneyoshi Yao
1
1佐田病院
キーワード:
内視鏡診断
,
深達度
,
食道
,
胃
,
大腸
Keyword:
内視鏡診断
,
深達度
,
食道
,
胃
,
大腸
pp.481-484
発行日 2015年5月24日
Published Date 2015/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403200274
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通常内視鏡観察による深達度診断について,胃癌を中心に,私見を述べる.
現在の深達度診断能を,ESD(endoscopic submucosal dissection)切除標本の病理診断レベルに近付けるには,以下の取り組みが必要であろう.
(1)深達度診断には,見つけ出し診断や性状診断,範囲診断とは次元の異なる観察方法,考え方が必要である.ESD治療の可能性がある病変を発見したら,NBI(narrow band imaging)拡大観察終了後,もう一度,深達度診断のための観察を行う心構えが必要である.
(2)臨床的立場からは現在の“ESD適応条件”には問題が多い.ESDの手技が向上し,多数のESD症例が蓄積された現在,診断に資する要因をもとに深達度診断ではなくESD適応条件の診断学の再構築が望まれる.
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