増刊号 消化管悪性リンパ腫2014
グラフ
食道の悪性リンパ腫
小山 恒男
1
,
高橋 亜紀子
1
1佐久医療センター内視鏡内科
pp.820-822
発行日 2014年5月24日
Published Date 2014/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403114165
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概念・病態
消化管原発悪性リンパ腫は胃に最も高頻度に発生し,次いで,小腸,大腸に多い.食道原発悪性リンパ腫は非常にまれであり1)2),小池ら3)は消化管原発悪性リンパ腫のうち,食道原発は1%未満と報告している.肉眼的形態は他の臓器同様に粘膜下腫瘍類似の所見を呈することが多いが,食道に特徴的な所見として,巨木様に長軸方向に延長した粘膜下腫瘍様構造を呈することがある3)4).確定診断には生検が有用だが,粘膜下層から組織を採取する必要があり,時にボーリング生検を要する.治療は定まったものはなく,外科的切除や内視鏡的切除,化学療法,放射線療法が単独あるいは併用で用いられている.症例が少なく,予後に関しては不明である.
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