追悼
望月福治先生への追悼文
長南 明道
1
1仙台厚生病院消化器内視鏡センター
pp.1726
発行日 2012年10月25日
Published Date 2012/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403113633
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恩師の望月福治先生は7月23日,急性心不全で逝去されました.享年82歳でした.前の週にお会いしたとき,ややお疲れのご様子でちょっと気になったのですが,奈良への旅行のお話や望月家の宗派である日蓮宗総本山の身延山久遠寺のお話をなさり,「また,近いうちに僕の内視鏡検査を頼むよ.」とおっしゃって別れたのが最後となりました.
1985年夏,地方病院外科の臨床研修医であった私は,消化器内視鏡を勉強したいという思いで望月先生のいらっしゃる仙台市医療センター仙台オープン病院に研修に行きました.わずか2週間の研修にすぎなかったのですが,望月先生は一大内視鏡センターを作り,そこで臨床研究を追求していきたいというご自身の夢を熱く語って下さいました.当時の私にとっては臨床の場で研究ができるということ自体,目から鱗が落ちる思いでしたし,最後におっしゃった「長南君,内視鏡をやりたいという情熱をもった先生が誰かいないかね.」の一言で,翌年には私自身が望月先生のもとに転がり込んでいました.
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