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海外文献紹介「閉塞性結腸癌の近位側におこった大腸炎」
小林 世美
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1愛知県がんセンター第1内科
pp.1194
発行日 1976年9月25日
Published Date 1976/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403113196
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Colitis Proximal to Obstructing Colonic Carcinoma: G.W. Tietjen, A.M. Marcowitz (Archives of Surgery, 110: 1133~1138, 1975)
閉塞性結腸癌の近位側に発生せる非特異性の炎症は,過去20年にわたって外科の文献に登場している.頻度は少ないが,仲々厄介な問題である.著者らは,コロンビア大学で1967年以来,5人の患者を経験し報告している.
結腸癌に合併する大腸炎は,明らかに癌による閉塞と関係があり,潰瘍性大腸炎や大腸クローン氏病が前からあって発生したのではない.若干の報告によれば,(1) 癌の遠位側には,このような炎症はおこらない.(2) 慢性炎症性大腸疾患を示唆する臨床上の既往がない.(3) 閉塞が外科的に取除かれれば,炎症は再発しないことを示している.
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