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編集後記
古澤 元之助
pp.1226
発行日 1976年9月25日
Published Date 1976/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403107443
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症例特集号を読むと,いつも思うのだが,よくもまあ,いろんな疾患と病態とがあるものと思う.永い間,胃と腸のいろんな疾患を診てきたと思っていても,一度もお目にかかったことのない疾患が本号に掲載されており,病変と病態の多様さに一種の不安と溜息が出る程である.また,今更ながら,内視鏡手技の普及が消化器病の診断と治療に大きく貢献していることも改めて知らされる.
本号に掲載された症例は教科書ではみられない貴重な疾患で,われわれの日常診療でも滅多に遭遇することはないかも知れないが,そういった疾患の存在の認識と病態の考察とは,日常診療に極めて有益で,そのような目で診療していると,思わぬ疾患の本質を見出すこともあろう.そういう意味で,本号の意義も深められるであろう.
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