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海外文献紹介「ポリープの全国的調査―大腸腺腫内に高度異型を伴うポリープおよびそれを持つ患者の特徴」
星谷 聡
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1関東逓信病院消化器内科
pp.828
発行日 1990年7月25日
Published Date 1990/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403113188
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この調査は1個もしくは複数個の大腸腺腫を有すると診断された患者を有効に監視する方法を求めての,無作為的臨床トライアルの骨格となるはずのものである.アメリカの7施設で内視鏡的に診断された1,867名3,371個の腺腫を対象とした.大腸癌,ポリペクトミーの既往がある者,炎症性腸疾患,家族性ポリポーシス,顕微鏡的に浸潤癌であることの判明した腺腫例は除外した.
全員に全大腸の内視鏡観察を行い,すべてのポリープを切除し,各施設の病理学者および3名の病理委員による二重の審査を行った.腺腫は腺管腺腫,絨毛腺腫(絨毛腺腫が占める割合で,A,B,C,Dと分けた),異形成(軽度,中等度,高度と分けた)に分類した.高度異形成には上皮内癌を含んでいる.統計処理はX2法およびオッズ比による各因子の相対危険度の算出を中心に行った.
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