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岐阜大学乾教授の御提案によって初めて本研究会がもたれたのは,昭和39年12月であります.当初,消化管のみならず広く消化器疾患を対象とし,勤務医,開業医がなるべく多く集り得る研究会にしたいという趣旨で,「岐阜県消化器病研究会」と名付けられ,川島震一,白壁彦夫両先生を迎えてそれぞれ「世界消化器病学会について」,「胃X線診断における最近の諸問題」と,本会の発会にふさわしい御講演を願い,百数十名の会員が参加して盛大に発足しました.当時すでに名古屋市内で胃疾患研究会が開催されていて,当地からも有志のものは参加していましたが,多くは胃の微細診断に直接接するのが初めてで,新たに驚異の眼を見張ったものであります.
その後,村上忠重先生に「早期胃癌について」,堀江英陸,秋山吉照,小林敏雄先生に「胃のX線診断」,青山大三先生に「胃のレ線診断」,大原順三,青山大三先生に「大腸のX線診断」,崎田隆夫先生に「胃癌の内視鏡診断における2,3の問題点」と消化管疾患の講演を,他方,小坂淳夫先生に「慢性肝炎の診断と治療」,三好秋馬先生に「胆囊疾患の診断」と肝・胆道疾患の講演を願い,会員一同,多大の感銘を受けました.この間,会員のうちからも山内(山内胃腸病院長,胃癌の胃カメラ像),鬼束(元岐大外科教授,胃・腸管のポリープ),奥(県立岐阜病院放射線科部長,胃X線診断について),飯沼(岐阜市民病院放射線科部長,胃のX線診断),西岡(岐大放射線科助教授,胃充満像の読み方),林(胃直視下生検と細胞診),青山(岐大乾内科講師,肝機能検査法特に肝炎の診断について),山田(山田病院長,肝疾患の診断),早野(岐大外科助教授,食道静脈瘤の処置),林(慢性胃炎の胃カメラ像),杉浦(岐大乾内科講師,胃直視下擦過細胞診)の諸氏がそれぞれ演者となり会を重ねて18回をかぞえるに至りました.
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