今月の主題 胃切除後の問題
座談会
胃切除後の諸問題
城所 仂
1
,
春日井 達造
2
,
古賀 成昌
3
,
中島 敏夫
4
,
丹羽 寛文
5
,
戸部 隆吉
6
,
渡辺 豊
7
1東大分院外科
2愛知がんセンター内科
3九大井口外科
4阪大西川内科
5東大吉利内科
6日本バプテスト病院
7慈大大井外科
pp.951-967
発行日 1967年7月25日
Published Date 1967/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110584
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城所 胃切除に関する問題は昔は非常に大事なことであったわけですが,検査方法自身にもこまかいことを論ずるにはテクニック上非常にむずかしい問題があったというわけです.それから手術後のいろいろな症状に関しても複雑な要素がたくさん入ってきますし,こういった問題の本質そのものも非常にいろいろ問題があるかと思います.この両者を結びつけるというふうなことは非常に大へんなことであったわけですが,最近検査方法もかなりいろいろ進んで参りました.特に内視鏡においてはいろいろ機械の改良進歩というようなことがありましてbiopsieなども適宜実施できるようになり,いろいろ検査方法が適確になってきました.そういった関係上切除残胃の諸問題とはある程度これを解明していく基礎ができかけてきている,と考えられます.
そういったことを反映しまして,内視鏡学会あるいは消化器病学会でも,切除残胃の諸問題が演題として多く出題されるようになってきております.一方外科方面においても,胃切除研究会といったようなものが活発に最近行なわれておりまして,胃切除後の機能的な諸問題を中心としてあるいはそれに器質的な問題を加味していろいろと討論されておるというわけで,胃切除後の問題は最近非常にクローズアップされてきたという感じがするわけです.
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