今月の症例
浸潤範囲の診断が困難であったⅡc型早期胃癌の1例
浜田 勉
1
,
滝 和博
2
Tsutomu Hamada
1
1順天堂大学消化器内科
2順天堂大学消化器病理
pp.8-10
発行日 1990年1月25日
Published Date 1990/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110274
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
〔患者〕44歳,女性.
〔現病歴〕心窩部不快感があり,当科を受診.
〔胃X線所見〕胃体下部後壁に不整形の小陥凹を認める.陥凹の周囲に胃小区が不規則で境界のやや不鮮明な粘膜変化を認める(Fig. 1).空気量の少ない二重造影像では粘膜ひだ集中が明らかになるが周囲の変化はよく読み取れない.ただ,口側からのひだが小陥凹からやや離れて中断している(Fig. 2).圧追像は中央の陥凹変化だけが明瞭で周囲の変化はわからない(Fig. 3).
Copyright © 1990, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.