消化器診断入門
上部消化管―胃
大柴 三郎
1
,
岡崎 幸紀
2
,
岡田 利邦
3
,
多賀須 幸男
4
,
高見 元敞
5
,
中村 恭一
6
,
西俣 寛人
7
1大阪医科大学第2内科
2山口大学第1内科
3東京都がん検診センター
4関東逓信病院消化器内科
5豊中市立豊中病院外科
6筑波大学基礎医学系病理
7鹿児島大学第2内科
pp.1159-1165
発行日 1984年10月25日
Published Date 1984/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403109634
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急性胃病変
質 問 急性胃粘膜病変(acute gastric mucosal lesion;AGML)の診断基準というものはありますか.
多賀須 例えば抗炎鎮痛剤を長く服用している方の中には,前庭部に出血,びらんをたくさん見ることがあります.そういうようなものと,急性胃粘膜病変とどこで線を引くかは難しいと思います.しかし,今日,AGMLという場合には,臨床症状も一緒に入るのではないでしょうか.急にお腹が痛くなった人にすぐ内視鏡検査をすると,前庭部に出血や凝血を伴ったびらんや潰瘍がたくさん認められるというようなものをAGMLと呼ぶことで,皆さん納得しているような気がしますけれども,いかがでしょうか.
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