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編集後記
青山 大三
pp.383
発行日 1972年3月25日
Published Date 1972/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403109065
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早期胃癌の分類が提唱され10年になるということで,Ⅱb,Ⅲの特集が既刊となり,今回は実態を主として述べることになった.これは歴史の一部である.昔,とても迷った症例でも,今日では生検不用で,レ線,内視鏡で自信を持って早期胃癌といいうる.
反面,最近の「胃と腸」の症例では,生検を以ってしても,なおかつ自信のない症例ばかり見せつけられるような気がする.その中でもⅢやⅡbでは,全く自信がないというのが実情ではなかろうか.Ⅲでは,生検で確実に術前に決定できるだろうか.また,Ⅱbではどの部を生検したらよいかの見通しが不明である.生検となると一回に200個ぐらいほしくなるのを,どこでがまんするかである.深達度の診断もミクロのようにはできない.
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