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編集後記
長与 健夫
pp.272
発行日 1978年2月25日
Published Date 1978/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403107227
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私は病理形態学を専攻していて機能の詳細については弱いほうであり,とくに目の前にある変化がどのような作用機序で発生するのか,どのように対処したらよいのか等々については,いろいろな人の発言をきき論文を見て何とかついてゆく位の知識しか持ち合せていない.
胃癌のような病気の場合には形態一辺倒でも何とか臨床のお役に立つことはできるが,本号にとりあげられたような急性胃疾患や急性胃潰瘍の問題になるとそうはいかない.学生時代の基礎学科で習った知識―解剖,病理は言わずもがな,生理,生化学,薬理等の知識―を現代的な水準でもっていて,それらを動員しないと,この号に大きな期待をよせておられる大方の読者の満足されるような内容にはなり得ない……そんな難しい問題を内蔵している領域である.
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