Japanese
English
今月の主題 胃癌の発育経過
主題症例
A.胃癌の発育経過(形態の変化を中心として)
2)陥凹型胃癌の発育経過
Case 17 Ⅱcの上に潰瘍が発生し,結果的にⅢ型早期癌として切除された,悪性サイクルの経過の一部を観察しえた症例
A. Macroscopic changes of gastric cancer (centering on morphologic changes)―2) Macroscopic changes of depressed type gastric cancer (cases 17)
村松 省吾
1
,
塩原 正夫
2
,
中沢 三郎
3
,
肥田野 等
3
,
川口 新平
3
,
可知 常昭
3
,
林 繁和
3
S. Muramatsu
1
1小牧市民病院放射線科
2小牧市民病院消化器科
3名古屋大学第2内科
pp.42-43
発行日 1978年1月25日
Published Date 1978/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403107182
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- Abstract 文献概要
患 者:K. E. 61歳 女
主 訴:心窩部膨満感,げっぷ,嘔吐
現病歴:1973年3月,上記の主訴により小牧市民病院に入院.初回検査(1973. 3. 8)にて,胃体下部小彎寄り後壁にニッシェが認められた(Fig. 1).2カ月半後(1973. 5. 31)には,この潰瘍は粘膜ひだの集中を残して治癒した.しかし,その小彎肛側寄りに,粘膜像の乱れが認められた(Fig. 2).3年後(1976. 5. 18)初回の潰瘍瘢痕のほか,先に粘膜像の乱れが認められた部位に,粘膜ひだの集中と中断が見られ,中心部には変色があって,粗ぞうな粘膜像を呈していた(Fig. 3,4).したがってⅡcと診断し,その部位からの生検でも癌陽性と判定された.しかし患者は手術を承諾せず,それ以後来院しなくなった.
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