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編集後記
中野 浩
pp.620
発行日 1992年5月25日
Published Date 1992/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403106883
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本号の企画に当たって,中村(恭)はご自身の考えが臨床的に証明されることを期待しつつ,いつもながら熱心に企画会議を率いた.しかし,主題論文をみる限りでは,胃集検,検診の場ではlinitis plastica型胃癌(LP癌)は漸減傾向を示したが,必ずしも全体では減っていないようである.一方,LP癌の原発巣と考えられる胃底腺領域のⅡcの診断される頻度は確実に増えてきている.このことからは,近い将来,LP癌が減少することが十分期待される.胃底腺領域のⅡcを見つけ,少しでもLP癌をなくそうとする努力を怠ってはならない.
このような集計を行ったとき,今までの外科的な集計,胃集検の成績からはその両者の関係を知ることができず,大変苦労した.分類,集計案の作成の難しさを改めて知ることになった.
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