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書評「前立ちからみた消化器外科手術」
加藤 紘之
pp.1140
発行日 1995年8月25日
Published Date 1995/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403105504
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この度,医学書院から早川直和・二村雄次両博士の執筆による「前立ちからみた消化器外科手術」が刊行されました.筆者は,初めてこの書を手にして,頁をめくるうちに,大きな感動を覚えました.従来の成書には全くなかった,助手側から見た術野の展開や助手の役割,なすべきことが実に詳細に書かれているからであります.ほぼ全頁にわたり,正確な局所解剖と,術者の手,鉗子やはさみなどを具体的に表示して,手術の進め方が記載されています.
二村博士は,卒後3年目には既に故梶谷先生(癌研)の教えを請うて,その門を叩き,強烈なカルチャーショックを受けたこと,また手術はチームプレーでするもので,いくら術者が達人であっても助手の協力がなければ技を発揮することはできないといったことを教えられ,自分自身体験してみて,これが手術の基本であることを悟ったと述べています.
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