Japanese
English
症例からみた読影と診断の基礎
【Case 9】
Introductory Course for Practical Diagnosis〔Case 9〕
浜田 勉
1
Tsutomu Hamada
1
1社会保険中央総合病院消化器科
pp.1222-1225
発行日 1997年8月25日
Published Date 1997/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403105033
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〔患者〕55歳,女性.上腹部鈍痛.
読影と解説
最終診断:IIa集簇形態の表層拡大型胃癌,高分化型腺癌,深達度m.
1.X線所見(Fig. 1~3)
空気中等量の仰向け二重造影正面像では胃角部後壁に萎縮性粘膜によくみられるような凹凸の変化が周囲粘膜に比べて目立つ.空気の少ない二重造影像では小さいが丈が低く不揃いな結節状隆起の集簇が認められる.幅の広い溝状のバリウムの溜まりが観察されるが,隆起と隆起の間の溝なのか陥凹性変化があるのか判定できない.圧迫すると小透亮像の集簇が明瞭となったが,陥凹性変化は描出されなかった.病変の範囲は粘膜の凹凸不整がある範囲と予想したが明瞭ではない.
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