Japanese
English
今月の主題 消化管のvirtual endoscopy
序説
消化管のvirtual endoscopy
Introduction
小野 裕之
1
Hiroyuki Ono
1
1静岡県立静岡がんセンター内視鏡部・消化器内科
キーワード:
virtual endoscopy
,
スクリーニング
Keyword:
virtual endoscopy
,
スクリーニング
pp.1377
発行日 2002年10月25日
Published Date 2002/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403104563
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
本号の主題は消化管のvirtual endoscopy(VE)である.筆者自身は,この分野については全く素人の内視鏡医であり,“今はまだ研究段階だろう.だが,将来的にVEは内視鏡やX線造影検査を凌駕するのだろうか?するとすれば10年後か?20年後か?”と首をかしげるばかりであった.しかし,MRCPの出現によりERCP症例が明らかに減少した例を引くまでもなく,患者にとって,また検査をオーダーする医師にとって“楽に,侵襲が少なく検査できる”という利点は大きい.VEが上部消化管内視鏡や大腸内視鏡,注腸検査に比べて本当に低侵襲かどうかはともかく,そのイメージは先行している.
VEについては他誌でもしばしば取り上げられ,コンピュータで再構築された美麗な3D画像が綺羅星のごとく呈示されている.正直に申し上げると,限られた非常によい条件下でなければこのような画像は得られないのではないだろうか?と考えていた.しかし,multidetector CTの出現や,文字通り日進月歩で速くなるコンピュータ環境は,早晩virtual endoscopyを日常臨床で気軽に使用可能なmodalityと為さしめる可能性を秘めている.実際にスクリーニング検査として臨床応用が検討されてもいる.
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.