Japanese
English
今月の症例
回腸悪性リンパ腫の1例
Malignant Lymphoma of the Ileum, Report of a Case
青松 和揆
1
,
大川 清孝
1
,
山崎 智朗
1
,
追矢 秀人
1
,
中井 隆志
1
,
青木 哲哉
1
,
川崎 靖子
1
,
根引 浩子
1
,
井上 健
2
,
井上 哲二
3
Kazuki Aomatsu
1
1大阪市立総合医療センター消化器内科
2大阪市立総合医療センター病理
3サトウ病院放射線科
pp.1252-1254
発行日 2002年9月25日
Published Date 2002/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403104538
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
〔患者〕 54歳,女性.主訴:下腹部痛.既往歴:46歳時S状結腸癌でS状結腸切除.現病歴:2001年6月初旬ごろ,下腹部痛が出現したため近医を受診し便潜血テスト陽性であったため,注腸造影が施行された.回腸末端に腫瘤像が認められたため,6月21日精査目的で,当科を紹介され受診した.
〔注腸造影所見〕 回腸末端に3cm大の双こぶ様の陰影欠損が認められた.その境界線は平滑な曲線で形成され,癌よりも粘膜下腫瘍の可能性が考えられた.腫瘤表面には淡いバリウム斑が認められ,びらんの存在が示唆された.また腫瘤の肛門側にはリンパ濾胞よりも少し粗い結節穎粒状陰影が描出されていた(Fig.1a).圧迫像でも腫瘍の外側の少し肛門側に小隆起があり,対側にも壁の不整像がみられた(Fig.1b).
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.