特集 図説 形態用語の使い方・使われ方
第Ⅰ部 消化器の基本的解剖用語
膵・胆の解剖用語
小越 和栄
1
1県立がんセンター新潟病院内科
pp.280-281
発行日 1996年2月26日
Published Date 1996/2/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403103962
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膵の構造
1.膵の位置と構造
膵は後腹膜に位置し,膵頭部(head),頸部(neck),体部(body),尾部(tail),鉤状剖(鉤状突起,uncinate process)に分けられる.臨床的に体部と尾部との区別が困難な場合が多く,一括して体尾部と呼ばれることが多い.
膵の位置は膵頭部は第1~第2腰椎の右側に位置し,膵管の開口部は十二指腸下行脚後壁に接している.膵の走行は頭部でやや上行し,頭部から体部の移行部からやや平行となり,尾部は脾門部まて達し第12胸椎の周辺に至る.膵の位置は加齢によってやや下垂の傾向があり,特に頭部は高齢者では第2腰椎と第3腰椎の間に位置することがある.
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