Japanese
English
今月の主題 消化管GIST―診断・治療の新展開
序説
消化管GIST―診断・治療の新展開
Introduction
芳野 純治
1
Junji Yoshino
1
1藤田保健衛生大学第二病院内科
キーワード:
GIST
,
EGIST
,
c-kit遺伝子
,
PDGFRα遺伝子
,
メシル酸imatinib
Keyword:
GIST
,
EGIST
,
c-kit遺伝子
,
PDGFRα遺伝子
,
メシル酸imatinib
pp.125-126
発行日 2008年2月25日
Published Date 2008/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403101266
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GIST(gastrointestinal stromal tumor)は消化管の中胚葉由来の間葉系腫瘍(gastrointestinal mesenchymal tumor;GIMT)の大部分を占める腫瘍である.これまで平滑筋原性腫瘍とされていた腫瘍の多くが電子顕微鏡や免疫組織化学的な研究によりGISTであることが明らかにされた.現在,消化管間葉系腫瘍の80%がGISTで,15%が平滑筋腫,5%が神経鞘腫に相当すると報告されている.食道から直腸までの消化管から発生し,発生部位として胃が50~60%,小腸が20~30%で,大腸と食道が5%とされる.
GISTは本誌の36巻9号「GIST(gastrointestinal stromal tumor)―概念と臨床的取り扱い」(2001年)に初めて取り上げられた.ここでは,これまで広義のGIST,狭義のGISTという呼称が用いられ臨床において混乱がみられていた状況に対して,狭義のGISTすなわち平滑筋系マーカーにも神経原系マーカーにも染色されない腫瘍をGISTとして特集が組まれ,概念や取り扱いについて最新の成績を示している.現在では,GISTとは狭義のGISTを指す.
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