Japanese
English
今月の主題 早期胃癌ESD―適応拡大を求めて
序説
早期胃癌ESD適応拡大の現状と問題点―JDDW 2007(神戸),シンポジウム9「ESDの長期経過」から
Introduction
八尾 恒良
1,2
Tsuneyoshi Yao
1,2
1佐田病院胃腸科
2福岡大学
キーワード:
ESD
,
ESD適応拡大病変
,
長期予後
Keyword:
ESD
,
ESD適応拡大病変
,
長期予後
pp.9-10
発行日 2008年1月25日
Published Date 2008/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403101253
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はじめに
この数年間のESD(endoscopic submucosal dissection)の進歩は「胃と腸」2002年~2007年のESDの特集号を見れば一目瞭然であろう.高周波発生装置,改良型ITナイフ,ジェットなど最近の諸機器の進歩は著しく,現時点では隆起型やごく小さな病変以外はESDよりEMR(endoscopic mucosal resection)がよいという内視鏡医はいないと思う.2008年の新年号である本号の企画の意図は,2000年のGotoda論文1)に基づくESD拡大適応基準を満足する病変に対するESDの適否の確認にあると思う.臨床的治療法の評価は予後によって決定されるので,約3年の予後を報告した池原ら2),小山ら3)の報告に加え,本号でその予後が明らかにされ,ESD適応拡大基準に従ってESDを行っても大丈夫という結論が出されることが期待される.本序説は2007年10月に行われたJDDW(Japan Digestive Disease Week,神戸)のシンポジウム9「ESDの長期経過」(以下S9)を抄録4)に従ってその成績を紹介し,抄録以外に講演で述べられた成績も(講演)として記載した.
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