Japanese
English
今月の主題 胃癌の時代的変遷と将来展望
主題
胃癌の時代的変遷―診断の立場から
Historical Changes in Gastric Cancer: From the Viewpoint
渕上 忠彦
1
Tadahiko Fuchigami
1
1松山赤十字病院消化器科
キーワード:
胃癌
,
X線診断
,
内視鏡診断
Keyword:
胃癌
,
X線診断
,
内視鏡診断
pp.11-17
発行日 2005年1月25日
Published Date 2005/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403100002
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
- サイト内被引用 Cited by
要旨 診断の立場から見た胃癌の時代的変遷とは,画像でどのような癌がとらえられるようになったかの進歩の歴史である.「胃と腸」誌の主題論文を中心として,永遠のテーマと思われるより小さな胃癌(微小胃癌),より平坦な胃癌(IIb型癌)の診断,linitis plastica型癌の早期診断を取り上げ,X線検査,内視鏡検査による診断の進歩をたどった.①微小胃癌の診断は,分化型では目覚ましい進歩を遂げほぼ限界に達していると思われるが,未分化型では課題が残されている.②IIb型胃癌の定義は,研究者により多少の異なりはあるが,凹凸はないが小区像に変化を来している病変,色調変化を伴うものは診断可能となってきている.ただし,小区像に全く変化がなく,色調差のない病変の診断はいまだ困難である.③linitis plastica型癌は,その初期像がほぼ明らかにされ長期生存例も増えているが,進展様式の解明が残された課題である.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.