増刊号 図解 診療基本手技 第2集
診療手技
穿刺および生検法
膀胱穿刺法
飯高 喜久雄
1
,
酒井 糾
2
1北里大学医学部・小児科
2北里大学医学部・泌尿器科
pp.238-239
発行日 1992年10月30日
Published Date 1992/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909693
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膀胱穿刺の適応には,カテーテル導尿のできない尿閉,尿道より排出できない膀胱内の凝血あるいは尿路感染症などがあげられる.
カテーテル導尿のできない尿閉の原因として,尿道鏡や不用意なカテーテル導尿による尿道損傷後や,淋菌などの尿道炎後に起こる尿道狭窄あるいは前立腺肥大症などがある.また,検査施行時に尿道炎などがあるため,カテーテルにより逆行性に菌が導入される心配がある場合や,完全包茎のため導尿ができない場合などにもカテーテル導尿の代わりに膀胱穿刺が行われる.腎尿路系よりの大量出血による膀胱内の凝血に対しても,稀にではあるが経尿道的に排出できない場合には膀胱穿刺後に太いカテーテルを留置することがある.
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