カラーグラフ 消化管内視鏡検査—知っておきたい基礎知識・12
胃悪性リンパ腫
小田 一郎
1
,
斉藤 大三
1
1国立がんセンター中央病院内視鏡部
pp.2140-2143
発行日 2001年12月10日
Published Date 2001/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402908504
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非上皮性悪性腫瘍の頻度は,胃悪性腫瘍の1〜2%とされているが,そのなかで最も頻度が高いのが胃悪性リンパ腫であり,非上皮性悪性腫瘍の約60%を占める.胃原発悪性リンパ腫は,一部の特殊なものを除き,そのほとんどがB細胞性であり,low-gradeであるmucosa-associated lym phoid tissue(MALT)リンパ腫(L-MALT)とhigh-gradeであるdiffuse large cellリンパ腫に大別される.L-MALTは,1983年にIsaacsonらにより提唱され1),その後広く一般に認識され,1994年には,Revised European-American Classification of Lymphoid Neoplasms(REAL分類)にも取り入れられるに至ったが,以前は胃悪性リンパ腫の鑑別対象であったReactive Lymphoreticular Hyperplasia(RLH)の大部分が,これに含まれるものと考えられる.
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