増刊号 臨床医のための最新エコー法
エコー法の実践—心エコー法(弁膜症)
三尖弁と肺動脈弁疾患
林 輝美
1
1獨協医科大学越谷病院循環器内科
pp.169-173
発行日 2000年10月30日
Published Date 2000/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907725
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三尖弁疾患
1.三尖弁疾患の検査の手順
三尖弁は四腔像(胸骨傍,心尖部アプローチとも)で最もよく描出される.この像では前尖と中隔尖が見える.さらに大血管レベル短軸像で主に中隔尖が描出される.三尖弁の後尖は通常描出されにくい.三尖弁疾患では右心の圧負荷や容量負荷を伴うことが多いため,ルチン検査では,2Dエコー図で左室長軸像,短軸像を観察し,右室の大きさ,心室中隔運動などを評価した後に三尖弁を記録観察する.弁運動について拡張期半閉鎖速度,心房収縮期波の大きさなどはMモードエコー図により計測する.カラードプラ法で弁逆流を描出,中等度以上の弁逆流が観察されれば連続波ドプラ法でピーク逆流血流速度から右室収縮期圧を計測する.
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