増刊号 内科エマージェンシーと救急手技
疾患からみた内科エマージェンシー
内分泌・代謝疾患
低血糖
佐藤 誠
1
1香川医科大学第1内科
pp.365-367
発行日 1998年10月30日
Published Date 1998/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907170
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
●血糖値が50mg/dl以下になると低血糖症状が出現し,重症例では低血糖性昏睡に至る.
●低血糖性昏睡の患者を診た場合,まず血糖の是正により昏睡からの回復をはかることが最優先であり,低血糖の原因検索はその後になってもよい.
●臨床的な頻度が高いのは糖尿病患者にみられる低血糖であるので,糖尿病の治療歴は必ず確認する.また,薬物使用歴も重要である.
●低血糖の原因を検索するためには,低血糖が空腹時に出現したか,または食後に出現したかを確認する必要がある.
●空腹時低血糖ではインスリノーマ,汎下垂体機能低下症,ACTH単独欠損症などが重要であり,食後低血糖では,胃切除後低血糖,特発性低血糖などがある.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.