増刊号 内科エマージェンシーと救急手技
内科エマージェンシーと緊急検査
髄液検査
向井 公浩
1
,
寺尾 章
1
1川崎医科大学神経内科
pp.78-79
発行日 1998年10月30日
Published Date 1998/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907061
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ポイント
●手技について習熟する.穿刺針は背面に垂直ないしやや上方に刺入するのが,成功の決め手である.
●一連の手技は清潔操作が原則である.
●穿刺部位は,成人の場合,L4-5が望ましい.その目安として,Jacoby線(両腸骨稜を結んだ線で,L3-4の棘間またはL4の棘突起のレベルに相当する)を参考にするとよい.また,事前に腰椎のX線で,穿刺部位の状況を把握しておくとよい.
●針先がくも膜下腔に達したと思われても,髄液の流出がない場合,針先が馬尾に接触していることがあるため,穿刺針を回転させると髄液の流出をみることがある.
●適応,禁忌,副作用を十分に理解する.特に髄膜刺激徴候を有する患者には,施行をためらってはならない.
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