今月の主題 内科医がよく遭遇する血管疾患
治療の基本
緊急治療を必要とする血管疾患と治療の実際
佐久間 まこと
1
1北海道大学医学部附属病院救急部
pp.843-845
発行日 1998年5月10日
Published Date 1998/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906798
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
●大動脈疾患:突然の胸・背部痛で発症する急性大動脈解離,あるいは破裂性大動脈瘤は最も重篤な血管疾患であり,救命のためには迅速な診断と治療が不可欠である.
●末梢動脈疾患:急性動脈閉塞には塞栓症,血栓症があり,いずれも広範な閉塞では,虚血・再灌流障害による全身的合併症を併発して予後不良となることから,虚血障害が可逆的な時間内に血流回復手段を講ずる必要がある.
●静脈疾患:下肢深部静脈血栓症は突然の下肢腫脹,疼痛で発症し,有痛性赤股症などの重篤な循環障害をきたす可能性や,血栓の遊離によって肺梗塞を引き起こすこともあるため,その初期診断と早期治療が大切である
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.