増刊号 内科医のMRIとのつきあいかた
MRIの新しいテクノロジー
EPIの応用—腹部疾患への応用
井田 正博
1
,
山下 三代子
1
,
清水 桜
1
1都立荏原病院放射線科
pp.319-326
発行日 1997年10月30日
Published Date 1997/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904785
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腹部領域のMR撮像法においては,T2強調撮像ではfast SE法が,T1強調撮像ではSE法のみならずFLASH(fast low-angle shot)法やfastSE法が,MRAではエコー時間(TE)の短い3DGRE(gradient echo)法による造影MRAが主流をなし,呼吸停止下または同期下撮像によるmotion artifactの抑制や,高分解能化による画質改善がなされている.Echo planar imaging(EPI)法注1)はまだ空間分解能,信号雑音比(SNR)が十分でなく,fast SE法の代替にはならないが,超高速撮像法であるばかりでなく,濃度分解能の点でfast SE法の弱点を補うものである.
本稿では腹部,特に肝胆膵腎領域のMR検査法を説明しながら,腹部領域におけるEPIの有用性と問題点について述べる.なお,使用装置は1.5テスラ(MAGNETOM Vision,Siemens社製)である.
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