今月の主題 臨床医のための血液疾患の理解
知っておくべき基礎知識
血液標本をみて何がわかるか
渡辺 清明
1
1慶應義塾大学医学部中央臨床検査部
pp.468-477
発行日 1994年3月10日
Published Date 1994/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902626
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ポイント
●血液標本をきちんと見ることは血液疾患患者を診療する医師には必須である.
●血液塗抹標本の観察は引き終わりに近い部分で,赤血球が均等に分布している所を鏡検する.白血球数,血小板数の多寡や網赤血球数の増加なども判読する.
●赤血球の鏡検では,大きさ,色調,形などの形態異常を写真でよく見て覚え,その診断的な意義を把握する.
●白血球形態は,白血病および類白血病反応などの診断に極めて重要である.特に,各種白血病の診断には,白血病細胞の血液標本中での同定が大切である.各々の白血病細胞には形態学的特徴があるので,それらを視覚的に十分把握しておくことが重要である.
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