増刊号 わかりやすいエコー法の臨床
エコー法の基礎
良い腹部エコー図を得るためのコツ
万代 恭嗣
1
,
出月 康夫
1
1東京大学医学部・第2外科
pp.16-21
発行日 1991年10月30日
Published Date 1991/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901116
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いまや,超音波診断法は画像診断法のひとつとして重要な地位を占めるばかりでなく,卒後初期研修の必修科目となったといっても過言ではない.しかし,この検査法を学ぼうとする人が共通に感じることは,すぐには良い画像を得られないという点である.
これはひとつには,探触子の走査法をまず習得しなければならないことがあげられる.モニターに現れた画像をもとに,探触子の動きを調整しながら目的の画像を描出できるまでには,ある程度の視覚と連動した手や腕の運動機能の獲得が必要である.また,他の画像診断法と比べて超音波画像は視野が狭かったり,ガスや骨の後ろに隠れる臓器は描出されないといった制約も,本検査法の習熟を妨げる要因となっていよう.
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