講座 症候からみた腹部エコー検査のこつ
鑑別のポイントと描出のテクニック
リンパ節腫大
岡庭 信司
1
,
熊谷 金彦
2
,
石川 雅英
2
,
宮下 昌徳
2
,
奥田 博明
2
,
岩下 和広
2
,
伊藤 信夫
3
1飯田市立病院消化器科
2飯田市立病院超音波検査室
3飯田市立病院臨床病理科
pp.805-811
発行日 2004年11月15日
Published Date 2004/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100272
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はじめに
リンパ節は全身にネットワーク状に広がるリンパ管のところどころに介在する末梢リンパ器官であり,脾臓とともに生態防御機構を担っている.一般に正常リンパ節は楕円形で被膜を有し,大きさは数ミリメートルから1 cm程度で,頸部,四肢の起始部,後腹膜,腸間膜,縦隔などに多く認められる.
リンパ節腫脹を来たす疾患としては,腫瘍性病変(悪性リンパ腫や癌の転移など)や非腫瘍性病変(感染症や炎症反応に対する直接あるいは間接反応)などさまざまな病態が考えられる.その中で腹部領域におけるリンパ節のスクリーニングおよび,リンパ節腫大を来たしうる疾患について解説する.
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