書評
—石井 均 編—誰も教えてくれなかった糖尿病患者の感染症診療—感染症合併例はココに気をつけて!
益崎 裕章
1
1琉球大学大学院・内分泌代謝・血液・膠原病内科学
pp.1185
発行日 2021年7月10日
Published Date 2021/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402227715
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COVID-19パンデミックは日常生活の在り方を根本から大きく変え,あっという間にリモートワーク・オンライン・マスク着用・自粛生活が当たり前の風景になった.糖尿病診療においては制約の多い生活下,いかに上手に血糖コントロールを保ち,運動不足や食べ過ぎに陥らないようにできるか,新たな工夫や知恵が求められている.特に,COVID-19重症化要因として糖尿病に伴う血管障害がクローズアップされ,改めて感染症の底知れぬ脅威と重要性をすべての医療人が再認識することにもなった.
新常態の時代に同期して,奈良医科大学医師・患者関係学講座 石井 均教授の編集による渾身の一作,『誰も教えてくれなかった糖尿病患者の感染症診療—感染症合併例はココに気をつけて!』が上梓された.母教室,京大第二内科の大先輩である石井先生をはじめ執筆陣の多くに日頃から私自身がご指導いただいている先生方が参画され,紙面のすみずみまで「実践的・アップデート・医療人と患者さんへの温かな眼差し」という3点が徹底されており,深い感銘を受けた.
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