特集 これからの心不全診療への最新アプローチ—予防からチーム医療・先進医療まで
特殊な治療
重症心不全に対する再生医療
澤 芳樹
1
1大阪大学大学院医学系研究科心臓血管外科
pp.2264-2270
発行日 2018年12月10日
Published Date 2018/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402225958
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Point
◎細胞シート移植法は,ES細胞,iPS細胞を含むすべての細胞ソースにて治療手段として応用が期待できる再生医療の基盤技術である.
◎2007年には,心臓移植待機中の拡張型心筋症患者が本治療により人工心臓から離脱し,現在も元気にされているというfirst in humanの臨床試験に成功した.
◎以来,35例以上の重症心不全患者を治療し,左室補助装置(LVAS)離脱自宅復帰の2例を含めて,本治療法が重症心不全の心機能や症状を安全に向上し,生命予後を改善しうることを臨床的に証明した.
◎技術移転のもと,虚血性心筋症に対する薬事承認および保険償還が得られた.また,成人および小児の拡張型心筋症を対象とした2つの医師主導治験も継続中である.
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