特集 ここさえ分かれば—輸液・水・電解質
カリウム異常症
TTKG(transtubular K gradient)は有用か?
門川 俊明
1
1慶應義塾大学医学部医学教育統轄センター
pp.1020-1022
発行日 2018年6月10日
Published Date 2018/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402225666
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
Point
◎TTKGは,腎臓における主たるK排泄のセグメントである皮質集合管におけるK分泌の指標であり,臨床において,低K血症や高K血症の鑑別診断に有用とされてきた.
◎しかし,髄質集合管で大量の尿素が再吸収されており,TTKGの計算の前提が成立しないことが明らかになり,TTKG提唱者であるHalperinがTTKGは使わないようにと述べた.
◎TTKGの代わりに,24時間蓄尿によるK排泄量かスポット尿のK/Cr比を用いるが,スポット尿を用いる場合には,Kには日内変動があることに気をつける必要がある.
Copyright © 2018, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.