特集 内科救急サバイバルブック—院内救急&地域でのマネジメント
症候別 内科救急マネジメント
尿量低下—入院患者に対するその評価
石山 貴章
1
1魚沼基幹病院総合診療科
pp.827-830
発行日 2016年5月10日
Published Date 2016/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402224175
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ポイント
●尿量低下の評価で最も重要となるのは,使用薬剤とその開始タイミング,造影剤の使用有無なども含めた,丁寧な病歴聴取と身体診察である.
●乏尿患者に対するアセスメントは,まず血管内流量の評価から始まる.ただし,実地臨床において,これが難しい場合は多々ある.
●乏尿の原因を「腎前性」「腎性」「腎後性」から検索し,腎前性および腎後性は早期に発見,それを改善することが重要となる.尿路閉塞は,常に念頭に置く必要がある.
●ガイドラインでは,乏尿かつ急性尿細管壊死(ATN)を発症した患者に対して,ATN予防あるいは発症後の治療を目的としたループ利尿薬の使用を推奨していない.
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