増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集
微生物学的検査
ウイルス関連検査
ヒトメタニューモウイルス
鈴木 琢光
1
,
畠山 修司
1
1東京大学医学部附属病院感染症内科
pp.557-558
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223383
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検査の概要
ヒトメタニューモウイルス(human metapneumovirus:hMPV)は,2001年にオランダでrespiratory syncytial virus(RSV)様の臨床症状を呈する小児の鼻咽頭から発見されたウイルスである.RSVと同じパラミクソウイルス科,ニューモウイルス亜科に属するRNAウイルスで,遺伝子の系統樹解析から2つのグループに分かれ,さらにそれぞれが2つのサブグループに分かれるが,グループ,サブグループの違いによる臨床症状の違いや重症度には差を認めないという報告が多い.
◆PCR
鼻腔吸引液を用いたreverse transcriptase(RT)-PCR法が最も感度の高い検査法と考えられている.系統樹解析を行い,グループ,サブグループを決定する.Songら1)はhMPVのloop-mediated isothermal amplification(LAMP)法を開発し,従来のRT-PCRと比較して感度・特異度ともに優れていると報告しているが,本邦ではまだ実用化されていない.
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