今月の主題 循環器薬の使い方
狭心症
抗狭心症薬の選択
丸山 隆久
1
,
土師 一夫
1
1国立循環器病センター・内科心臓部門
pp.1458-1459
発行日 1989年9月10日
Published Date 1989/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222648
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狭心症の治療の基本はいわゆる抗狭心症薬による薬物治療で,その主目的は狭心発作の予防と運動耐容能の増加である.薬物治療効果をあげるためには,狭心症の発症機序と重症度,薬物の作用機序と薬効時間などを十分把握して,薬種の選択,投与量,投与方法を決定しなければならない.わが国で繁用されてつる抗狭心症薬は,硝酸薬,β遮断薬,Ca拮抗薬およびその併用で,経口投与が主体である.最近,不安定狭心症に対して行われるようになった冠動脈内血栓溶解療法も侵襲的治療法であるが,本質的には薬物治療である.
本稿では,狭心症の重症度と病態別に,薬剤の選択と投与法を中心に概説する.個々の薬剤の特徴については他稿を参照されたい.
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