今月の主題 内科エマージェンシー
緊急検査データの読み方と対応
凝固系検査
渡辺 健太郎
1
1東京都済生会中央病院・内科
pp.1098-1099
発行日 1989年7月10日
Published Date 1989/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222536
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出血傾向のある患者へのアプローチの中で最も大切なものは,家族歴,現病歴,身体所見である.とくに現病歴では,①以前から出血傾向があったか(抜歯時,生理時の止血状態),②基礎疾患の有無(白血病,肝障害,進行癌など),③投薬内容(抗凝固剤など)が重要である.身体所見では,出血の部位,程度,出血斑などの特徴が重要であり,とくに出血が現在も続いているか,あるいは大きな出血の有無の判定は,補充療法を含めた迅速な治療開始の判断に欠かせない.検査値は以上のような情報を得たうえで読まれるべきである.
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