今月の主題 糖尿病マネージメントUpdate
糖尿病の診断・検査
血糖自己測定の適応と限界
池田 義雄
1
1東京慈恵会医科大学・第3内科
pp.928-929
発行日 1989年6月10日
Published Date 1989/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222496
- 有料閲覧
- 文献概要
昭和40年代,若年発症糖尿病の悲惨な予後を経験する中で,当時ルーチン化されていた尿糖検査を越える手段として,その頃ようやく普及し始めた簡易血糖検査法の応用が着眼された.この発想に基づいて,筆者らは世界に先駆けて昭和51年4月以来,血糖自己測定(Self-monitoring of bloodglucose:SMBG)による糖尿病の自己管理に関する研究を展開するに至った1).その後,この方法は各方面から注目され,わが国は無論のこと,世界各国で取り入れられ,10年を経た昭和61年4月1日から,わが国ではこれの健康保険適用(血糖自己測定指導加算)を得るまでになった.今,血糖自己測定は糖尿病のケアにおける革命と目されるほどの評価を受けている.
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.