今月の主題 輸液・栄養療法
各種病態における輸液のあり方
小児における輸液の特性
斉藤 正峰
1
,
松尾 宣武
1
1慶応義塾大学医学部・小児科
pp.2820-2821
発行日 1988年12月10日
Published Date 1988/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222237
- 有料閲覧
- 文献概要
体水分・電解質異常は,小児においては比較的短期間に出現し,より重症となる傾向がある.すなわち,小児は,1)体重当たりの必要水分量は成人に比し著しく大であること,2)体水分量,組成の違いにより体水分量が細胞外に比較的偏在していること(乳児),3)嘔吐,下痢をきたすことが多いことなど,により循環不全徴候を呈しやすく,急速に重篤化しやすい.
小児の輸液療法は成人のそれとは全く別個のものと考え,小児の水・電解質代謝の特性に基づいた輸液療法を行うことが肝要である.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.