増刊号 診断基準とその使い方
X.神経・筋
19.Lennox-Gastaut症候群
原 美智子
1
1東京女子医科大学・小児科
pp.2238-2240
発行日 1988年9月30日
Published Date 1988/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222077
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■疾患概念
国際てんかん連盟(ILAE)が1985年てんかんおよびてんかん症候群の国際分類の試案を示した.これはてんかんの臨床像と脳波学的特徴を関連づけたclinico-electrical aspectと,年齢依存性という概念を基盤としていることが特徴となっている.本症はその代表的な疾患である(表1).乳幼児期に発症する関連疾患にはWest症候群,EIEE(大田原),SMEI(Dravet)などがある.その特徴は表2に示した.年齢依存性というのは,てんかんの発症が年齢に強い関連性を持っていることを言い,本症では幼児期前期に発症する.乳児期にあるいは10歳以降に初発することはほとんどない.発作型は短い強直発作を主軸として多種類のものが同一人に現れるのが特徴で,特異的な脳波所見を示しており,てんかん症候群を形成している.
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