CPC
数年間胆管炎様症状を繰り返した後,悪性腫瘍による肝門部胆管の完全閉塞をきたし,PTCDを施行後約2年の経過で死亡された75歳男性
神田 順二
1
,
大藤 正雄
2
,
七條 祐治
3
,
平岡 純
1
,
中村 広志
1
,
近藤 洋一郎
4
,
奥田 邦雄
5
,
長尾 孝一
6
,
斎木 茂樹
7
,
江畑 稔樹
1
,
浅田 学
1
1旭中央病院・内科
2千葉大学・第1内科
3旭中央病院・放射線科
4千葉大学・第2病理
5千葉大学
6帝京大学
7聖路加国際病院・病理科
pp.1278-1291
発行日 1988年7月10日
Published Date 1988/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221772
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症例
患者:75歳,男性,無職.
主訴:発熱,上腹部痛.
初診:昭和58年2月21日
死亡:昭和61年11月7日
第1回入院:昭和58年9月28日〜10月7日
第2回入院:昭和59年1月13日〜1月21日
第3回入院:昭和59年12月4日〜昭和60年2月1日
第4回入院:昭和60年2月20日〜3月30日
第5回入院:昭和60年5月1日〜5月15日
第6回入院:昭和60年5月20日〜6月12日
第7回入院:昭和60年7月17日〜7月30日
第8回入院:昭和61年11月1日〜11月7日
既往歴:37歳マラリア,66歳高血圧症
家族歴:母親糖尿病,父親脳卒中,兄脳卒中
喫煙歴:20本/日 57年間
飲酒歴:日本酒1合/日 22年間
現病歴:初診の数年前より時々"マラリアのような",数日間続いては自然に軽快する悪寒を伴う発熱があった.
昭和58年2月21日夜,悪寒を伴う発熱と上腹部痛を主訴に当院救急外来を受診.初診時軽度の黄疸を認め,超音波検査では胆嚢の腫大と胆管の軽度拡張がみられ,胆道疾患が疑われた.翌日の内科外来受診。血液生化学検査では閉塞性黄疸のパターンが見られた.再度行った超音波検査では肝内外胆管の軽度拡張と胆嚢の腫大,胆嚢内の内部エコーなどが見られたが,胆石の所見はなかった.胆管胆石症を疑って23日にERCPを行った.
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