今月の主題 リウマチとその周辺
リウマチとその周辺
東 威
1
1聖マリアンナ医科大学内科
pp.950-951
発行日 1988年6月10日
Published Date 1988/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221691
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リウマチという病名は,関節リウマチを初め,筋肉リウマチ,リウマチ性脊椎炎,リウマチ性神経痛などというように以前は非常に広く用いられていた.この場合のリウマチは,骨,関節,筋などの運動器に起こる痛みを意味し,さらに原因不明というニュアンスも含めて使用されるきわめて曖昧な概念である.したがって,医学が進歩して病因が解明され,疾患が分類されてくるにつれてこのような表現は次第に少なくなり,現在リウマチのつく病名は,慢性関節リウマチ,リウマチ熱,リウマチ性多発筋痛症の3疾患だけになっている.
この3疾患のうち,リウマチ熱はわが国を含め先進国では著明に減っている疾患であり1),リウマチ性多発筋痛症はそれほど一般的な疾患ではないので2),現在リウマチというと慢性関節リウマチ(RA)を意味することが多く,今月の主題のリウマチも,RAの意味で使用されている.
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