臨時増刊特集 エコー法の現況
Ⅱ 診断と治療への応用
B 腹部エコー法
44.小児の腹部超音波検査
平田 経雄
1
1九州大学医学部付属病院・放射線部
pp.2338-2341
発行日 1985年12月1日
Published Date 1985/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220080
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検査の手順とポイント
①小児検査の特殊性 年長児の場合は成人の検査となんら異なることはないが,乳幼児では特別の気配りや前処置が必要な特殊検査として扱ったほうが良い.ある程度聞き分けができる年齢になれば,他の子どもの検査を見せて「怖くない検査」,「痛くない検査」であることを理解させたり,モニターを見せて話しかけながら行う.母親などの家族を枕元に付き添わせるのも1つの方法である.やむをえず入眠処置が必要な場合でも,眠りやすい条件を整えて行うほうが効果的で,検査時間を午後にして昼寝を我慢させておいて投与する.成人の腹部超音波検査では術前処置として絶食が原則であるが,乳幼児では哺乳後の胃充満により良好な結果が得られることが多く,とくに左上腹部領域の術前処置としては必須条件ではないかと思われる.
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